話題のナッジ ~住まいに取り入れ快適に暮らしましょう~vol 2
前回は、最近よく耳にする様になった『ナッジ(nudge)』について
言葉の意味やどのようなものかをお伝えしました。
http://xn--y8j6c4ck4085b94g.com/00145-2/
ナッジとは、『ひじで軽く突く』という意味で、一見何でもなさそうな小さな事が、私たちの風習を大きく(良い物に)変えるというニュアンスです。
今回はこのナッジを普段の暮らしの中に取入れ、住まいをより快適に心地よく暮らすための活用方法をお伝えします。
収納に活用〜ラベリングを活用し、効率よい暮らしを手に入れる
収納問題です。家庭の中で「ママ 〜はどこにある??」一日何回飛び交う言葉でしょうか。
私「 〜にあるよ」 子ども・夫「探したけどないよ」
我が家の場合、狭い家ですし定位置も決まっているので、私からすると見つけられないのが不思議なのですが、夫や子どもは目的の物が目の前に合っても、それを見つけられずにいることが多いです。(探すのが面倒くさい?!そもそも見つける気もない様にも感じてしまいますが・・・)
こちらもゆとりがある時はいいですが忙しかったり、何回も同じ事を聞かれると答える気力も失せてきます。
と言いつつも、文具も衣類も半透明の収納BOXに閉まっているので、同じ様なBOXがたくさんあり、しかも見えづらいので仕方ないかなと思うところもあります。
そんな時、役に立つのがラベリングです。
イラストが視覚的に飛び込んでくると、探す手間もなく(家庭のお母さんは)何度も聞かれるストレスも減り、生活がスムーズになります。
例えば、衣類が入っているクリアボックスが3段あったら、トップス、パンツ、靴下マークなどのラベリング。
文房具だったら、よく使うはさみのシールを収納場所に貼っておきます。
「 くつした 」や「 はさみ 」など文字情報ではなく、イラストが効果的なようです。
ラベリングは、既に活用されている方もいらっしゃるかもしれませんね。
ラベルは100円均一などで手に入りますし、目的のマークがない場合などはシール状になっている紙に、自らイラストを描いて切り貼りしても、手作り感が出ていいと思います。
私は、白い養生テープに黒マジックでマークを書き、収納BOXの見やすい位置に貼ってみました。
視覚的な作用をつかって子どもに楽しくお片づけさせる!
出典 OURHOME https://ourhome305.com/?mode=f1
子どもがおもちゃで遊んだ後、中々お片づけをせず困っているお母さんも多いのではないでしょうか。
食事作り、掃除、お洗濯・・・やる事が山積みなのに、次から次へと飛び出すおもちゃのお片づけまで・・・
終わらない家事、大変ですよね。
何より、子ども自身のために「きちんとお片付けする習慣を身につけさせたい!」と思いますよね。
親が片付けると、子どもは何が何処にあるか判らないため、次に遊ぶ時に目的のおもちゃを探して手当たり次第引っ張り出し、悪循環が生まれてしまいます。
そんな時、上でも述べたラベリングは、子どもの片付けにも応用出来そうです。
方法は、カラーボックスなどに入れるおもちゃの写真を貼付けて置くそれだけです。
子どもも遊び感覚でお片付けしてくれるようになりそうです。
使う頻度の高いおもちゃを子どもの目線や手の取りやすい位置にセッティングするのもポイントです。
これもナッジの活用と言えます。
間取りのプランにナッジを取入れ、ストレスフリー、快適な住まい造り!
もしこれから新築や住宅のリノベーションをお考えの方がいたら、間取りのプランにナッジを取り入れてみると快適な住まい造りに繋がるかもしれません。
ナッジには、デフォルト=初期設定が重要との事なので、お家の間取り自体に初めから、生活を快適にするための仕掛けを組み込んでしまいましょう!
導線に合わせ、それぞれの場所に応じた環境を造る事で快適性が生まれるます。
また、個人、家庭それぞれに習慣やライフスタイルがあるので、まずは自分や家族の一日の流れを把握し、心地よいと思う事、改善したい事を把握する事から始めるのがいいと思います。
具体的な例をいくつかあげていきます。
【玄関にシューズ収納・物置・衣類収納を併せた「土間クローク」を設ける】
出典 https://www.sumailab.net/
コート等の衣類は、着たまま室内へ入る方が多いと思いますが、コートや帽子、鍵など外出時に必要なものをまとめて玄関に収納することで、わざわざ部屋のクローゼットに行ったり、出かけ前に慌てて「鍵はどこ〜」と探すこともなくなります。
また、スーツケースやベビーカーなど外で使う物を収納する土間スペースがあるととても便利です。玄関の土間に広めのクロークを設けて、一緒に衣類もしまえると玄関先がすっきりして、スムーズな動きにも繋がります。
【玄関とリビングの間に洗面室を配置して部屋着・下着・パジャマを収納するスペースを設ける】
出典 https://ourhome305.exblog.jp
洗面室と一体で家事室を設け、そこに部屋着などを収納するのもメリットが多そうです。。
広めの廊下であれば、洗面室近くのそのスペースに設けるのもいいと思います。
→外出から帰ったら、その日着た衣類は洗濯かごへ、そのまま部屋着を着てすぐにリビングで寛げます。
→わざわざ部屋に着替えにいく必要がなく楽です。
→リビングが部屋着や汚れた衣類や靴下で乱れる事もありません。
→お母さんのお仕事が減って家事の効率が上がりますし、ストレスも減ります!
【キッチンをオリジナル仕様に】
出典 TOTO https://jp.toto.com/
毎日の食事づくりもお母さんは大変です。(お料理はお父さんのお仕事というご家庭も有るかもしれませんが)
システムキッチンの中でも標準仕様がリーズナブルではありますが、毎日のこと、これから何十年のこととなると、多少初期費用は掛かっても、自分のサイズに合ったもの、動きに合わせたレイアウトにデフォルト(初期設定)しておく事がプライスレスな快適性に繋がると思います。
・キッチンカウンターの高さは、キッチンを一番使用する人の身長に合わる。
・配置(I字型、L字型、コの字型、対面型など)や家電の位置を動きの癖を見極めて選定する。(冷蔵庫はシンクの並びに配置するなど)
・シンクの大きさ、作業スペースの広さにこだわる。
・キャビネットの配列、仕様(引き出しタイプか開き戸タイプなど)を吟味する。
・鍋はコンロ下、ボールはシンク下の引き出しキャビネットへ収納など、使う場所ごとにエリア分けして収納する。
等です。
まとめ
いかがでしたか。「ナッジ」を活用し、ほんの小さな仕掛けやデフォルト(初期設定)により環境を整えるだけで、暮らしがぐっと快適にすっきり心地良くなると思います。
「ちょっとの工夫で、大きな快適を生み出すナッジな暮らし」を取入れてみてはいかがでしょうか。