マイホームの外壁セルフクリーニング!ポイントと注意点!
長年住んでいると徐々に目立ち始める外壁の汚れ。
一定の時期になると美観上、そして大切な資産を守る上でも塗り替えなどのメンテナンスが必要になりますが、
「とりあえず、今目に入るこの汚れをどうにかしたい!」と思うケースもありますよね。
そんなとき、車を洗うような感覚で住まいの外壁も自分でクリーニングしても良いのでしょうか。
今回は、外壁のセルフクリーニングについてお伝えします。
外壁汚れの原因は?
住まいの中のお掃除でも汚れの原因によってお手入れ方法が異なるように、外壁においても汚れの性質を知ることが大切です。
外壁汚れの原因には、どんなものがあるのでしょうか。
立地によっても異なりますが、以下のようなものが挙げられます。
【外壁汚れの原因(種類)】
1.車の排気ガスや地面から舞った砂など大気汚染による汚れ
2.日当たりの悪い北面の外壁などに出るカビや苔など胞子による汚れ
3.可塑剤の油分が溶け出した汚れ
(可塑剤は、外壁塗料に使用しているシリコンやサッシ周りのシーリング材に使用されています。)
外壁は高圧洗浄機で汚れを流しても大丈夫?
出典:KARCHERE HPより
この疑問。私がハウスメーカーのリフォーム業務に携わっていた頃、お客様から良くこんな受けていた質問です。
手の届きにくい所までしっかりと、しかも労力をかけずに頑固な汚れを落としてくれる高圧洗浄機、頼りたくなりますよね!
しかし、実際のところ外壁クリーニングに高圧洗浄機の使用はお勧めできません…。
外壁の塗料は「塗膜」によって守られています。つまり塗膜は建物の保護の役割を担っているのですが、高圧洗浄機のパワフルな水圧を浴びることで、剥がれてしまう可能性があるのです。
塗膜が剥がれてしまった外壁は、汚れが付きやすくなり、劣化も進行してしまいます。
外壁クリーニングを行う際には、この塗膜(コーティング)を剥がさないように注意する必要があります。
外壁セルフクリーニングのポイント
“塗膜を剥がさない”ということを踏まえた上で、汚れの状態に合ったお手入れをしましょう。
① 外壁のお手入れの基本は水洗い
出典:KARCHERE HPより
土ぼこりなどの軽い汚れは、ホースなどを使って水をかけ、スポンジや洗車用などの柔らかいブラシで落とします。
※室内に水が入らないよう、窓は閉め切って行いましょう。
② 頑固な汚れは中性洗剤を薄めて擦り洗い
こびりついた泥汚れやキッチン換気扇外側の油汚れなどは、中性洗剤を使うとある程度きれいに落とすことができます。
クリーニングしたい範囲に水をかけて濡らしてから、中性洗剤をぬるま湯に溶かしたものを汚れに吹きつけます。
そして、スポンジでたたくようにしながら落とした後、ホースなどを使用して洗剤をきれいに洗い流します。
目立つ汚れでも、強くこすったりせず、優しく丁寧に落とすことがポイントです。
※ 目立たない部分で試し洗浄をしてみましょう。洗浄効果が確認できたら、広範囲に洗浄しましょう。
※ 外壁周辺に植栽がある場合はビニールで覆うなど、洗剤が直接かからないように注意しましょう
③ 苔や藻、カビ汚れは、こまめに洗い落とす
これらの汚れは、陽が当たらない北側などの雨掛かりの多い部分から発生しがちです。放置するとどんどん増殖し、取れにくくなりますが、早い時期なら擦り洗いで落とすことができるので「見つけたらすぐ」がポイントです。
柔らかいスポンジに水を含ませ、表面を傷つけないよう優しく擦り洗いしましょう。
また、風通しが悪いと苔やカビが付きやすくなりますので、植え込みや雑草はこまめに刈るなど風通しの良い環境を作っておくことも大切です。
④目地やコーキングは雑巾で優しくふきとる
外目地・コーキング部分に直接水を当ててはいけません。シーリングがひび割れを起こし、水の侵入を起こす原因となってしまいます。
ブラシで擦ったりせずに、雑巾で優しく汚れを拭き取りましょう。
外壁の汚れは気になるものですが、建物の高い位置にある汚れをお手入れするのはとても危険です。
手の届く安全な範囲で行うことも大切なポイントです。
汚れを付けないために注意できることはあるの?
築年数が同じでも、美しく保たれているお家と汚れてしまうお家があります。
汚れが付かないようにあらかじめ出来ることはあるのでしょうか。
① 新築する際には立地を考慮する
海の近くでは塩害、川の近くなどの湿っている地域ではカビや苔、山林の近くでは樋に落ち葉が詰まるなどのリスクが高くなります。
こういった特徴がなくても、隣地に密に囲まれ日当たりが悪い、風通しが悪くカビや苔が生えやすいなど、その土地特有のケースもあります。
そのリスクを知るためにも、土地探しの場合は、周辺の建物の外壁や屋根の状態を見てみると良いでしょう。
地域の特性を考慮した上で立地を決めたり、あるいは、リスクを知った上で対策を取れるといいですよね。
② セルフクリーニング機能を持った塗料を使用する
やはり塗膜の効果が薄れる時期から、外壁の汚れが目立ち始めるようです。
近年は外壁材や外壁塗料の技術が進み、耐候性、耐久性に優れた商品が出ていますので、そういった材料を選び、汚れが長期間付かないよう対処することもできます。
まとめ
いかがでしたでしょうか。
外壁のセルフクリーニングは
・ 水洗いで優しく丁寧に
・ こまめに
・ 高いところは無理せず がポイントです!
年末になると、あれこれやることがあり心忙しくなりますが、新年を気持ち良く迎えるため、やり残すことのないようにお過ごしください。
外壁周りのお手入れもやっておきたいと思われる方は、ぜひ参考になさってください。