2階リビングってアリ?今どきの間取りのメリット・デメリットとは?
先日、友人宅に招待されました。
注文住宅ということで色々こだわったと聞いていましたが、実際に訪れてみると、まずリビングが2階にあることに驚きました。
最近は2階にリビングを設置する人も増えてきていると耳にしたことはありましたが、自分の目でその間取りを見たのは初めてでした。
私の固定概念では、‟リビング=1階、寝室=2階”だったので、玄関を通ったあと階段を上っていくのがとても新鮮でした。「えっ、寝室に行くの!?」と直感的に感じてしまったからです。
時代と共に、家づくりの常識や考え方も変化していきていますよね。
今回は、その一例である‟2階にリビング”についてお話していきたいと思います。
2階リビングのメリット
・日当たりが良い
一番のメリットはこれです。
単純に考えて、1階よりも高い位置にある2階の方が、太陽の光を取り入れやすいですよね。
明るく開放的なリビングは、私たちの心を元気づけ、リラックスさせてくれます。
・プライバシーを守れる
特に都心部では、家と家の間隔をあまり空けられず、狭小地に住宅が建設される場合も多いですよね。
「通行人の視線が気になるから、カーテンを開けることができない」「窓を開けるとすぐ隣家があり、気まずい」などの問題を感じている人も多いそうです。
また、1階は近隣の生活音も聞こえやすく、うるさく感じることもあるかもしれません。
自分たちの生活音も気になってしまいますね。
しかし、リビングを2階に設置することで、これらの問題を解決できることもあります。
・天井を高く取れる
一般的に、1階の天井は2階の部屋を考慮するので、そこまで高くすることはできません。
一方2階の場合は、上に部屋がないのである程度高めに天井を取ることが可能です。
高い天井は、部屋全体をゆったり、広々と感じさせてくれる効果もあります。
・耐震性が高くなる
誰もがリビングはできるだけ広くしたいと考えるでしょう。
しかし、空間を広く取ろうとすると柱の数は少なくなります。
当然ですが、柱の数が多いほど、地震に対する強度は高まりますよね。
1階に寝室や子ども部屋などの個室を造れば、その分柱や壁の数が増えて耐震性が高まります。
そして、2階に広めの空間であるリビングを設ければ、家のバランスは良くなると言えます。
・バルコニーを活用できる
リビングを2階に造り、バルコニーもそれに続けて設けると、まるで庭のような空間になります。
そのため、バルコニーにテーブルやイスなどを置けば、セカンドリビングのような場所としても使えます。
ゲストを招待しやすい、おしゃれな空間にすることもできそうですよね。
2階リビングのデメリット
・1階の部屋が暗くなる
日当たりの良い2階がリビングになっているので、1階の個室は暗めになりがち。
私の友人宅も、1階の個室のフロアは暗めな印象でした。
友人もその部分がネックだったそうですが、「1階は寝るためだけの部屋」と完全に割り切っていたので、そのように考えられればデメリットとはならないかもしれませんね。
・階段の上り下りが増える
リビングは家族が集まる場所であり、ホッと一息つくリラックスできる場所。
みんなが利用する場所なので、どうしても階段の上り下りが増えてしまいます。
また、買い物から帰ってきた場合、荷物を2階に運ばなければなりません。
一般的な1階のリビングなら、帰宅後そのまま冷蔵庫に食料品をしまったりできますが、2階だと階段を上るという手間が追加されます。
若いうちはそんなに煩わしさを感じないかもしれませんが、年を重ね足腰が弱ってくると階段の上り下りはかなりの重労働になるでしょう。
そのため、将来大きなリフォームをしたり、エレベーターを設置する人もいるそうです。
・子どもの帰宅がわかりにくい
1階にそれぞれの自室があるため、帰宅してそのまま自分の部屋に行ってしまうこともあると思います。
そうなると、2階にいる他の家族は帰宅したことに気付かない可能性もあります。
特に子どもの場合、親と顔を合わさないままになってしまうことが心配です。
家族間のコミュニケーションの取り方の問題なので、ルールを作るなどして対応することも十分可能ではありますが、設計上「いつ出掛けたのか」「いつ帰宅したのか」がわかりにくいと言えます。
・防犯に注意が必要になる
一般的に、空き巣などは1階からの侵入がメインです。
もし1階から侵入されてしまったとき、2階のリビングで過ごしていると気付きにくい場合が多いようです。
最後に
どんな間取りでも、メリット・デメリットはあります。
今現在のライフスタイルだけではなく、10年20年30年後など、将来の自分のライフスタイルを想像して間取りを考えることが大切です。
今回注目した2階リビングは、日当たりと開放感がポイント。
デメリットも知った上で、メリットに魅力を感じる人は、2階リビングも一つの案かもしれませんね。