住まいの中のIoTとは?進化し続ける‟賢い”住宅って何?
私たちが、常日頃持ち歩いているものと言えば・・・
そう、スマートフォンではないでしょうか?
最近では、‟携帯電話”や‟ケータイ”という単語は、あまり使用されなくなってきたような気がします。
多くの人は‟スマホ”と呼び、もはや電話の機能と言うよりもSNSなどのアプリの使用、動画の視聴などの目的で使用していると思います。
ここ数年のスマートフォンの進化は目覚ましいものがありますよね。
あれだけ小さな端末一つで、ありとあらゆる機能を持ち合わせています。
では、‟スマートフォン”の‟スマート”の意味はご存知でしょうか?
ずばり‟スマート(smart)=賢い”という意味。
そして近年、この‟スマート”な頭脳を持った住宅というのが、どんどん市場に出てきています。
IoT技術で住宅に頭脳を持たせるということ。イメージできるでしょうか?
よくわからない、初めて聞いたという方も多いのではないでしょうか。
今回は、このIoT住宅についてのご紹介や、実際にどのような暮らしが実現できるのかなどについてお話していきたいと思います。
IT→ICT→IoTへの変化
そもそも、皆さんは‟IoT”という言葉になじみはあるでしょうか?
一昔前までは、‟IT”という言葉が一般的でしたよね。
ITとは、Information Technologyのこと。
通信インフラを利用した情報技術全般のことを指します。
その後、通信業界ではITから‟ICT”という流れに変わっていきました。
ICTとは、Information and Communication Technologyのことを指します。
ITとほぼ同義語ですが、Communicationという言葉が入ったことで「人と人」「ものともの」というつながりを示すコミュニケーションが重要視されるようになりました。
そして、近年言われるようになっているのが‟IoT”。
これは、Internet of Things の略で「もののインターネット」と呼ばれています。
つまり、IoTはパソコンやスマートフォンといった従来の通信機器を除いた、ありとあらゆる「もの」がインターネットにつながる仕組み・技術のことを指します。
IoTが利用されている場面
<医療>
スマートウォッチなどのウェアラブルデバイス(身に付けられる電子端末)を使って、健康状態の把握・管理・医師との情報共有などを目的として、IoTが利用されています。
<自動車>
カーナビとスマートフォンの連携によるナビゲーション機能や音楽再生機能などは、近年では比較的一般的になっているようです。
住まいの中でのIoTとは
例えば・・・
・遠隔操作
離れていても、専用のアプリをインストールすれば、遠隔操作できます。
具体的には、カーテンの開け閉め、照明のオンオフ、留守中の子どもやペットの様子などを、スマートフォンやタブレットで確認できるネットワークカメラなどがあります。
・セキュリティ
スマートフォンをかざすだけで、ドアの施錠や解錠が可能になります。
このような電子鍵を利用することで、鍵を持ち歩くことや合鍵を作る必要がなくなります。
・スピーカー
テレビのCMでもGoogle HomeやAmazon Echoなど、スピーカーによるIoTのある暮らしについて紹介していますよね。
例えば、朝起きて「おはよう」とスピーカーに向けて話せば、テレビやエアコンのスイッチが入ったり、コーヒーメーカーでコーヒーを淹れてくれたりします。
また、最近では、帰宅途中に家まで残り数百メートルになると自動的にお風呂のスイッチが入りお湯を張り始めてくれたり、ドアの開閉を感知し侵入者をスマートフォンに通知してくれる機能を持ったデバイスも登場しています。
超高齢化社会とIoT住宅
ニュースで度々報道されるように、日本は今後‟高齢化社会”を超えた‟超高齢化社会”を迎える見込みとなっています。
平成28年度の時点で65歳以上の人口は3,459万人、つまり総人口の27.3%に達しています。
多くの高齢者が日々の暮らしを送る中で、住まいの利便性の向上が求められています。
そこでIoT住宅は、高齢者の暮らしを支える住まいになると注目されています。
多くのものをつなげるIoTは、高齢者の孤立化を防ぐことができます。
例えば、最近ではLINEと連携したデバイスが開発されており、スマートフォンの操作が難しい高齢者であっても、そのデバイスのボタン一つでメッセージのやり取りが可能になります。
こういった高齢者向けのデバイスは、ボタンも大きくシンプルに設計されており使いやすいと評判のようです。
今後確実に訪れるであろう超高齢化社会の中で、高齢者を守れる住まいを実現できるIoT技術に、不動産業界では今大きな注目が集まっています。
最後に
今現在も、著しい発展を遂げ続けているIoT技術。
一昔前まではSF映画のような非現実的に見えた暮らしが、数年後には一般的になっているかもしれませんね。